原皮が工場に到着しそのままだと腐ってしまうのでウエットブルーの状態で保管しています。ウエットブルーとはクロム鞣しを施した状態のものでここから再鞣し→染色→加脂といった流れになります。

ウエットブルーで保管する事の理由がもう一つありそれはクロムを定着させるという事です。

通常再鞣しに入る前に濡れているウエットブルーを絞って厚みを整えるシェービングの作業を行うのですがウエットブルーが出来て直ぐだとまだクロムが動いて定着していないので流れ出てしまいます。ですのでしっかりと定着させる為熟成させる事でクロム鞣し特有の柔らかくフワッとした革が出来上がります。

ただしこの熟成も1パレット100〜200枚程積み上げるので丁寧に折り畳んで保管しないと折り皺ができたり染めムラが出来たりするので慎重に進めなければいけない作業です。