今回のブログでは、皮革業界ではなくてはならないアイテム「革包丁」にスポットを当ててみたいと思います。

 皮から革へと変えていく、これが私たち大圓レザーの仕事ですが、その工程で欠かせないのが「革包丁」です。

 一般の家庭ではあまり馴染みがないかもしれませんが、皮革職人たちの間では「縁裁ち包丁」とも呼ばれ、その存在は不可欠です。

 この特殊な包丁は、トリミングという作業において、革の端部や不要な箇所を取り除くために用いられます。革のほつれ、汚れ、厚みのムラ、硬化した部分を見ごとに整え、見た目を美しい仕上がりにするのがその役割です。このトリミングという作業は「縁断ち」とも呼ばれ、皮革や革製品を製造する工場で行われるほか、レザークラフト愛好家たちによっても広く使われています。

 しかし、この縁断ち包丁は熟練の技術が必要な道具でもあり、素人にはなかなか簡単に扱えるシロモノではありません。なぜなら、革に対する感覚と経験が求められ、安易に素人が取り扱うとケガをしてしまう可能性があるからです。革に携わっている方ならご理解いただけると思います。


 最近では、ネット上で手ごろな価格で入手できるようにもなりましたが、価格帯は幅広いです。数千円から数万円まで、さまざまな物があります。高価なものほど品質や耐久性に優れており、熟練の職人にとっては必須アイテムと言えいえるでしょう。

「縁裁ち」という名前ゆえに、あまり良いイメージはしませんが、実際には革の縁(ふち)を断つ(整える)と考えていただければと思います。革を扱う仕事において、この包丁の役割は決して小さくありません。